年金未納者の将来

 

国民年金ついて、その保険料が未納のまま申請免除や追納などの手続さえ行わず、全く放置してしまった場合には、おそらくほとんどの人が、単に自分が高齢者になった時に年金が受給できなくなるぐらいの軽い認識に留まっていると考えられます。

 

確かにそのまま年金の未納を続けた場合には、老後に年金を受け取れなくなるでしょう。もちろん、60歳になった時点で25年以上保険料を払っている期間があれば、年金を受け取ることは出来ますが、それが25年未満であると、全く年金を受給できないことになります。

 

現在では、年金行政への不信感や、少子高齢化による世代間扶養のバランスへの不安から、将来本当に年金がもらえるかどうかも疑わしいと思っている一方、別に公的年金がなくても、私的年金や定期預金など金融資産があれば、年金未納がそれほど将来に与える影響は少ないであろうと考えている人たちが多いようです。

 

しかし、いざ年金を受け取るような年齢に差し掛かった時、若い頃と同じ様に働けるかといえば、それは難しいといえるでしょう。高齢になるにつれて、体力の衰えや生活習慣病など疾病が多くなって満足に働けなくなるリスクが高まるのは当然です。

 

公的年金に代わる豊富な私的年金や定期預金などの金融資産があるのならば話は別ですが、現在の保険料すら満足に払えない人が、将来満足な資産形成ができるとは、なかなか考え難いところです。将来の老後の生活や障害の発生などを考えた上で、公的年金に対する考え方を今一度見直した方が良いのではないでしょうか。